中学校でも学習した有理数・無理数をまとめて実数といいます.ここでは,数の体系について扱います.数がどのように構成されているのか?四則計算の結果や絶対値の図形的な意味を学習しましょう.
ここでは、数について学習していきます.
実数
有理数
自然数:
\( 1, \ 2, \ 3,\ \cdots \cdots \)を自然数といいます.
整数:
\( 0,\ \pm 1,\ \pm 2 ,\ \cdots\cdots\)を整数といいます.
有理数:
整数\( \ m \ \)と\( \ 0 \ \)でない整数\( \ n \ \)を用いて分数\( \displaystyle \frac{m}{n}\ \)の形で表される数を有理数といいます.整数\( \ m \ \)は\( \displaystyle \frac{m}{1} \ \)と表すことができるので,整数は有理数となっています.
小数
有限小数・無限小数・循環小数:
少数第何位かで終わる小数を有限小数といい,小数点以下の数字が限りなく続く小数を無限小数といいます.無限小数のうち,ある位以下では,数字の同じ並びが繰り返される小数を循環小数といいます.
有理数と小数:
整数以外の有理数は,有限小数か循環小数のいずれかで表すことができる.逆に,有限小数と循環小数は必ず分数で表され,有理数となる。
実数
実数・無理数:
整数および有限小数や無限小数で表される数を実数といいます.
実数のうち有理数でないもの,すなわち,分数の形に表すことのできない数を無理数といいます.無理数を小数で表すと,循環しない無限小数になります.
例:
- \( \sqrt{2}\)
1辺の長さが1である正方形の対角線の長さは\(\ \sqrt{2}\ \)で無理数であることが知られています.つまり,循環しない無限小数になります.
\[ \sqrt{2}=1.41421356237309\cdots\cdots\] - \(\pi \)
円周率\(\ \pi\ \)は無理数であることが知られています.
\[ \pi=3.14159265358979\cdots\cdots\]
数の範囲と四則計算
加法,減法,乗法,除法をまとめて四則といいます.四則計算の結果をそれぞれ,和,差,積,商といいます.ただし,除法では0で割ることは考えません.
数の範囲と四則演算がその中でできるかを見ていきます.
ここでは,2つの数\( \ a,\ b\ \)の四則計算の結果について学習します.
例:数の範囲と四則演算
- \(a,\ b\ \)が自然数のとき
- \(a,\ b\ \)が自然数のとき
- \(a,\ b\ \)が自然数のとき
- \(a,\ b\ \)が自然数のとき
演算の結果が常にその中で完結していることを閉じているといいます.例えば,有理数や実数は,加法,減法,乗法,除法で閉じているといいます.
実数と数直線
中学校でも数直線について学習していますが,ここではもっと深掘りしていきます.
数直線=実数
直線上に基準となる点\( \ O\ \)をとります.また,\(O \ \)以外にもう1点\( A\ \)をとります(ふつう,\( O\ \)の右側にとります ).線分\(\ OA \ \)の長さを1(単位の長さ)と約束し,\( O\ \)から\(\ A \ \)に向かう向きを正の向きと定めます.この直線上の点\( \ P \ \)に対して,
\(P\ \)が\(\ O \ \)の右側にあり,\(OP\ \)に長さが\(\ a\ \)のとき,正の実数\(\ a \)
\(P\ \)が\(\ O \ \)の左側にあり,\(OP\ \)に長さが\(\ a\ \)のとき,負の実数\(\ a \)
また,点\( \ O \ \)には\( \ 0 \ \)を対応させる.
以上から,直線上の点に対して,実数を対応することができました.
逆にどんな実数\(\ a \ \)に対しても,
\( a>0\ \)ならば,\(A\ \)と同じ側で線分\(\ OP\ \)の長さが\(\ a \ \)となる点\( \ P\ \)を対応させ,
\( a<0\ \)ならば,\(A\ \)の反対側で線分\(\ OP\ \)の長さが\(\ -a \ \)となる点\( \ P\ \)を対応させ,
\( a=0\ \)ならば,点\( \ O \ \)対応させる.
このことから,どんな実数\(\ a\ \)に対しても,数直線上の点を対応させることができます.
数直線・原点:
上のように,直線上の各点に1つの実数を対応させるとき,この直線を数直線といい,\( \ O\ \)をその原点といいます.
座標:
数直線上で,点\(\ P\ \)に実数\(\ a\ \)が対応しているとき,\( a\ \)を点\( \ P \ \)の座標といい,座標が\( \ a \ \)である点\(\ P \ \)を\(\ P(a) \ \)で表します.
数直線と実数の大小関係:
実数の大小関係は,数直線上では,点の左右の位置関係で表されます.
整数部分・小数部分:
実数\( \ a\ \) について,\( a\ \)を超えない最大の整数\( \ n \ \)を\(\ a\ \)の整数部分といい,\( a-n\ \)を\(\ a\ \)の小数部分といいます.
絶対値
絶対値:
数直線上で,原点\( \ O\ \)と点\( \ P(a)\ \)の間の距離を,実数\( \ a\ \)の絶対値といい,記号\(\ |a| \ \)で表します.なお,\( 0\ \)の絶対値は\( \ |0| =0\ \)となります.
絶対値は符号を外せばいいと思うのは危険
中学校では,絶対値は”符号を外せばいい”という認識で問題がなかったが,高校ではそうはいきません.
例:
\(|-a| \)は符号を外して\(\ a \ \)とはできません.一例として,\(a=-2 \)とすると\( \ |a|=|-2|=2\ \)となります.
数直線上の2点間の距離(発展)
数直線上の2点\(A(a),B(b) \)間の距離\( AB\)は
\( a≦b\)のとき\( AB=b-a\)
\( a>b\)のとき\( AB=a-b=-b-a\)
であるので、絶対値の記号を用いて、次のように1つの式で表すことができます
\[AB=|b-a| \]


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