前回は、式の表し方を学習しました。ここでは、その式の中の文字を数字に置き換えて、値を求めていきたいと思います。
式の値
代入・式の値
山の気温は地上に比べて、かなり寒いということは聞いたことがあるでしょうか?高い山の雪は溶けにくくGWにもまだ残っていたりします。また、登山をしたことのある人は、山頂が寒いので、上着を持って行った経験もあるのではないでしょうか?
一般に、100m標高が高くなるとごとに約0.6℃ずつ気温が下がると言われています。
例えば、富士山の0号目の浅間神社の標高がおよそ800mで富士山の頂上がおよそ3800mと計算すると、気温の差は\(0.6 \times 30 =18\)℃となります。つまり、浅間神社の気温より富士山の山頂の気温が18℃低いということになります。
浅間神社の気温を\( x\)℃とすると富士山の山頂の気温は\( (x-18)\)℃となります。
では、浅間神社の気温が、10℃のときは富士山の山頂は何℃になるでしょうか?それには、上の式\( x-18\)の\( x\)に10を当てはめて計算するとよく、計算すると、
\( 10-18=-8\)
となり、-8℃であることが分かります。山頂はずいぶんと寒いことがわかったと思います。
上の式\(\ ( x-18)\)℃を使って、浅間神社での気温が、次の場合の富士山の山頂の気温を求めましょう。
(1)25℃
(2)0℃
(3) -4℃
(1)\( x\)を25におきかえると
\( 25-18=7\)
となるので、富士山の山頂の気温は7℃
(2)\( x\)を0におきかえると
\( 0-18=-18\)
となるので、富士山の山頂の気温は-18℃
(3)\( x\)を-4におきかえると
\( -4-18=-22\)
となるので、富士山の山頂の気温は-22℃
上のように、式の中の文字を数におきかえることを、文字にその数を代入するといいます。また、代入して計算した結果を、そのときの式の値といいます。
(1)\( a=2\)のとき、\( 3a + 2\)の値は、\begin{align*} 3a + 2&=3 \times 2 + 2\\ &=6 + 2\\ &=8 \end{align*}
(2)\( a=-3\)のとき、\( 3a + 2\)の値は、\begin{align*} 3a + 2&=3 \times (-3) + 2\\ &=-9 + 2\\ &=-7 \end{align*}

負の数を代入するときは()をつけることを忘れないようにしましょう。
累乗のある式
次は\( x^2\)のように、累乗のある式について式の値を求めていきましょう。
(1)\( x=2\)のとき、\( 2x^2 \)の値は、\begin{align*} 2 x^2 &=2 \times 2^2 \\ &=2 \times 4\\ &=8 \end{align*}
(2)\( x=-2\)のとき、\( x^3 + 1\)の値は、\begin{align*} x^3 + 1 &=(-2)^3 + 1\\ &=-8 + 1\\ &=-7 \end{align*}
(3)\( x=\dfrac{3}{4}\)のとき、\( 2x^2 + 3\)の値は、\begin{align*} 2x^2 + 3 &=2 \times \left( \dfrac{3}{4} \right)^2 + 3\\ &=2 \times \dfrac{9}{16} + 3\\ &=\dfrac{9}{8}+ 3\\ &=\dfrac{33}{8} \end{align*}

分数を代入するときは()をつけると分かりやすいこともあるよ
繁分数
次は\( \displaystyle \frac{3}{x} \)に\( \displaystyle x=\frac{1}{2} \)を代入すると、\( \displaystyle \cfrac{\ \ 3\ \ }{\cfrac{1 }{ 2 } } \) となる。このように分母や分子が分数である分数を繁分数(はんぶんすう)といいます。ここでは、そのまま代入すると繁分数になる式の値を求めていきます。
ここで学習する方法は2つです。
(ア)代入しても繁分数にならないように式を変形する
(イ)そのまま代入して繁分数にして計算する
\(\displaystyle \frac{1}{3} \)のとき、以下の式の値を求めます。
(1)\( \displaystyle \frac{2}{x} \) (2)\( \displaystyle \frac{x}{2} \)
(1)(ア)<代入しても繁分数にならないよう方法>
分母に文字がある式に分数の値を代入するときは、\( \div \)を使った式に直して代入します。
\begin{align*} \frac{2}{x} &=2 \div x \\ &=2 \div \frac{1}{3} \\ &= 2 \times \frac{3}{1} \\ &=6 \end{align*}
(イ)<そのまま代入して繁分数にして計算する方法>
繁分数の分母・分子に同じ数をかけて繁分数を解消します。
\begin{align*} \frac{2}{x} &=\cfrac{\ \ 2\ \ }{\cfrac{1 }{ 3 } } \\ &=\cfrac{\ \ 2 \times 3\ \ }{\cfrac{1 }{ 3 } \times 3} \\ &= \frac{6}{1} \\ &=6 \end{align*}
(2)(ア)<代入しても繁分数にならないよう方法>
分子に文字がある式に分数の値を代入するときは、\( \times \)を使った式に直して代入します。
\begin{align*} \frac{x}{2} &=x \times \frac{1}{2} \\ &=\frac{1}{3} \times \frac{1}{2} \\ &=\frac{1}{6} \end{align*}
(イ)<そのまま代入して繁分数にして計算する方法>
繁分数の分母・分子に同じ数をかけて繁分数を解消します。
\begin{align*} \frac{x}{2} &=\cfrac{\ \ \cfrac{1}{3} \ \ }{2 } \\ &\cfrac{\ \ \cfrac{1}{3} \times 3 \ \ }{2 \times 3 } \\ &= \frac{1}{6} \end{align*}
2種類の文字を含む式の値
2種類の文字を含む式の値も、これまでと同じように考えて計算をすることができます。
\(x=2,y=-3 \)のとき、次の式の値を求めます。
(1)\( 2x – 3y \) (2)\( x^2-y^2\) (3)\( \displaystyle \frac{3x}{y} \)
(1)\begin{align*} 2 x – 3y&= 2 \times 2 – 3 \times (-3) \\ &= 4 + 9\\ &= 13 \end{align*}
(2)\begin{align*} x^2 – y^2 &= 2^2 – (- 3)^2 \\ &= 4 – 9\\ &= -5 \end{align*}
(3)\begin{align*} \frac{3x}{y} &= \frac{3 \times 2}{-3} \\ &= -2 \end{align*}


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