方程式における実数の解を,単に実数解といいます.ここでは,2次方程式の実数解の個数について学習します.
2次方程式の実数解の個数
次の3つの2次方程式が,実数解をそれぞれいくつもつかを調べてみます.
\begin{aligned}x^{2}-4x+3&=0\cdots ①\\ x^{2}-4x+4&=0\cdots ②\\ x^{2}-4x+5&=0\cdots ③\end{aligned}
①は,左辺を因数分解すると
\begin{aligned}\left( x-1\right) \left( x-3\right) =0\end{aligned}
となり,\( x=1,\ 3\ \)という異なる2つの実数解をもつ.
②は,左辺を因数分解すると
\begin{aligned}\left( x-2\right) ^{2}=0\end{aligned}
となり,\( x=2\ \)という1つの実数解をもつ.この解は,2次方程式の2つの十数階が重なったものと考えることができ,これを重解という.
③は,左辺を変形すると
\begin{aligned}\left( x-2\right) ^{2}+1=0\end{aligned}
となり,左辺はつねに1以上であるので,等式は成り立たない.よって,③は実数解を持たない.
まとめると
となる.
より一般ではどうなっているのかを見るために,解の公式を通してみていく.
2次方程式\( \ ax^2+bx+c=0 \ \)の実数解の個数を考える.
【1】\( b ^{2} -4ac>0\ \)のとき,解は
\begin{aligned}\dfrac{-b+\sqrt{b^{2}-4ac}}{2a},\ \dfrac{-b-\sqrt{b^{2}-4ac}}{2a}\end{aligned}
であり,これらは異なる2つの実数解である.
【2】 \( b ^{2} -4ac=0\ \)のとき,解は
\begin{aligned}-\dfrac{b}{2a}\end{aligned}
であり,これはただ1つの実数解である.この場合は,2つの解が重なったものと考えて,この実数解を重解という.
【3】\( b ^{2} -4ac<0\ \)のとき,この2次方程式は実数解をもたない.
一般に,2次方程式の実数解の個数は,解の公式
の根号の中の式
\(\ b ^{2}-4ac\ \ \)
の符号によって決まる.
2次方程式の判別式:
を2次方程式の判別式といい,記号\(\ \mathbf{D}\ \)で表す.つまり,\( \mathbf{D}=b ^{2}-4ac\)
*\(\ \mathbf{D}\ \)は判別式を意味するDiscriminantの頭文字
2次方程式の実数解の個数:
2次方程式\(\ ax^2+bx+c=0 \ \)の判別式を\(\ D\ \)とすると
- \( D>0 \)\( \iff\)異なる2つの実数解をもつ
- \( D=0\)\( \iff\)1つの実数解(重解)をもつ
- \( D<0\)\( \iff\)実数解をもたない
例:
2次方程式\( \ \ \)


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